溺愛御曹司の罠  〜これがハニートラップというやつですか?〜
 



「……ごめんなさい」
と項垂れた花音を見下ろし、拓海は思った。

 ああ、しゅんとしている俺の花音が。

 元気をなくしたうさぎのようだ。

 俺が悪かった!

 つい、よしよし、と頭を撫でてしまう。

「ごめんね、拓海」
と言いながらも、花音はなにを怒られたのか、よくわかっていないようだった。

 ああ、いつものパターンだ。

 まあ、しょうがない。
 あのとき、うやむやに済ませたのは自分だし。

 察しろと言っても、この女には無理だしな、と思っていた。

 長年一緒に居たからこそ、よくわかっている。

 そのとき、花音の携帯が鳴った。

 おや? と花音は上着のポケットから携帯を出してきた。

 なんでも入ってんな、この服。

 おかしなことしたら、サバイバルナイフとかスタンガンとか出してきそうだ、と思ったとき、

「あれっ? 昌磨さん、どうしたんですか?」
と花音が驚いたように言った。

 昌磨さん?
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