早く俺を、好きになれ。


「あ、うん、そう!」


「目立ってるよね、あの姉弟。特に末永くんの方」


「え?あ、そうだね」



蘭も虎ちゃんも、めちゃくちゃモテるしね。


特に騒がしい虎ちゃんは目立つから何かと目を引くし、リーダーシップもあるし。



「末永君にあげたら、すごく喜ぶだろうね」


「いやいや!何か勘違いしてるみたいだけど、私と虎ちゃんはそんな関係じゃないからね」


「え、でもすごい仲良しだよね?」


「そりゃ親友だからね!だから全然……まったく恋愛対象じゃないよ」


やっぱり勘違いされちゃってたみたい。


そのあとも私は虎ちゃんとの仲を全力で否定した。



「ホントに付き合ってないの?」


「う、うん。ホントだよ。私、他に好きな人がいるし」


「そうなんだ。てっきり付き合ってるもんだと思ってた」


「訂正お願いします」


「あ、うん、了解です。さ、そろそろ後片付けしよっか。今日は人を待たせてるから、ちょっと急ぎたいんだよね」


人を待たせてる……。


それって武富くんのこと?


作った物をあげるの?


そんなことは織田さんには聞けなかった。


これ以上、自分から傷付きに行くような強い心を持ってない。



プリンは持って帰れないから部員で食べて、余った分は職員室にいる先生におすそ分けした。


チーズケーキを小分けの袋に入れて、後片付けを始める。


織田さんがせっせとしている横で、気分がどんより沈んで行く。



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