【完】365日、君をずっと想うから。
やがて、喉に当てた手を拳にする。
私はこの声で言わなきゃいけないことがあるから。
「蓮は……蓮は、そんな人じゃない。
私を助けようとしてくれているの。
蓮を悪く言わないで……」
「花……」
蓮と目が合う。
驚きに目を見開いていた蓮は、私の視線を受け止めると、勇気づけるかのような強い瞳でまっすぐにこちらを見た。
『負けんな』
声には出さず、蓮の口がそう動いた。
そうだ。
負けるな、自分の弱い心に。
「お父さん、お母さん」
この声で呼んだのは、いつぶりだろう。
自分を勇気づけるように、さらに手を握りしめる力をぎゅっと強め、
「私、今までずっとお父さんとお母さんから逃げてた。
ごめんなさい……」
頭を下げた。
「は?」「え?」
お父さんとお母さんが困惑の声を上げた。