太陽を追いかけて


『私、隣町の小学校だったんだ。だからこの中学校、知ってる人がひとりもいなくて……』


私はその言葉を聞いて、やっと彼女が“この学校での友達は私が初めて”と言った意味を理解した。


『そっか……。隣町の小学校だったんだね。私なんかはさ、話したことなくても顔とか名前は知ってる人が結構いるけど、知らない人ばっかりだと不安だったよね』

『うん。本当に誰もいなくてさ、友達、このままできないのかと思っちゃった。だけど……』

『だけど?』


私が彼女の言葉を繰り返すと、彼女は一度俯いてから、そっと伏せていた顔を上げた。


『宮原さんと友達になれて、本当によかった』


彼女はそう言って、また笑う。


この子、よく笑う子だな……。


きっと男の子は、こんな女の子を好きになるんだろうな。


私も彼女を見ながらにこっと微笑んで、


『宮原さんじゃなくて、愛莉でいいよ』


って、ずっと気になってたことを言った。



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