王子様の献身と憂鬱

「はい!愛用してるんです」


 彼女は嬉しそうに笑って、そのハンドクリームを鞄の中にしまった。



*   *   *



 ほら足りないなんて言ったって、結局君にはまだまだ僕が必要なんだ。
 だからこそ僕は今日も奴の戯れ言を受け流し、愛想と香りを振り撒く準備をしながら出番が来るまで君を待つ。


 いつか僕が必要なくなる時が来るかもしれないけれど。
 その日が来るまでいつだって僕は君のそばで、君と共に。そして全ては君のために。





fin.








王子様=ハンドクリーム
特にこの季節必需品だったりしませんか?
まあオフィスに限った事ではないですが…

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