ほっといてください、王子。
ほっといてください。
うちのオフィスには王子様のように人気者の彼がいる。
朝も、昼も、夜も、いつも明るい彼はオフィスの癒し。
彼の回りにはいつも人が集まっていて、とても賑やかだ。
馴れ合うことが苦手な私は、そんなみんなの輪の中に入ることができなくて…
それでも彼に癒されたくて、私は誰もいないタイミングを見計らって用事を見つけてはこっそりと彼に会いに行ってしまう。
今日だって忙しい仕事の合間を縫って会いに来たのに…
彼はちょっとだけ冷たかった。