独りのかみさま
結果は...子供は助かった。

けれど、父親は助からなかった。

父親は金属バットで頭を思いっきり殴られ、男は父親の包丁が胸に刺さっていた。

子供は泣いた。

泣いて泣いて泣いた。

そして気づいた。

母親がまだ生きている事に。

母親の元へ子供は行った。

母親は子供に言った。

「もう、私は助からないでしょう。せめてもあの人の近くで...。そして、あの男の手で死にたくないの。ごめんね。ごめんね。だけど、お願い。とても残酷なことを言うけれど、お母さんの最後のお願い聞いておくれ。お母さんの頭をあそこの金属バットで殴りなさい。」

母親は泣きながら子供の頭を撫でながらそう伝えた。

子供は泣きじゃくり、でも母親のいいつけを守るように男の金属バットを取り、母親の頭を思いっきり、

な ぐ っ た 。

子供は母親の血を浴びたのだった。
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