いいじゃん、俺の彼女になれば。
ニコッとカッコつけた顔で笑って……。



琉玖は、もう一度、あたしの肩に上着をはおらせた。



「ありがとう……」



「どういたしまして。
それよりもー。
覚えてないかなー?
中3のときなんだけど」



琉玖は、あたしの顔をのぞきこんだ。



「…………」



でも、そんなの、まったく覚えてない。
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