仮氏
『家着いたよー!今日は無理言ってごめん。朝、遅刻しないよーに』
家に着いてしばらくしてから彼からそうメールが来た。
毎回、会った後はこうやってメールが来る。
律儀なんだか、なんなんだか…。
私も彼に返信する。
永遠なんてないのだから、今のこの時間がいつまでも続くとは思っていない。
私たちは、あと何回会うことができるのだろう。
あと何通メールのやり取りができるのだろう。
まるでさっきまでの出来事が現実ではないような気がするくらい、私は真逆の世界にいるような気持ちになったのだった。