溺愛彼氏の苦悩 【ぎじプリ】
溺愛彼氏の苦悩
月末決算で今日はいつも以上にオフィスが慌ただしい。

私もその一人で席に着く間もなく雑用に振り回されている。


朝とは言い難い時間になったてしまったが

「おはよう」と彼に声を掛けるが、反応がない。


最近、彼の様子がずっと気になっていた。

いつも優しく見守ってくれていたのに

このところ少しイラついてたり、辛そうな顔をしているから。



そして今日はとうとう私と目も合わさず会話すら避けだした。


「ねぇ、ねぇってば!聞いてる?!」


「・・・・・」

デスクの横に立って彼に何度も声を掛けてもやはりダンマリ。


「どうして無視するのよ 

私何か気に障ることした?」


「おはようって、一体何時だと思ってんだよ?

もう10時半だよ 

俺のこと避けてるくせに!」

口を開いたと思ったら彼がふて腐れながら

クルリと椅子を方向転換しわたしに背に向けてボソリと呟く。


「そんなつもりはなわよ

朝から座る間もなく呼ばれて書類をそろえないといけなかったの」


「それは知ってるよ

ドアから君の声が聞こえたから。


だけど、そんなにコピー室の方が良かった?

あいつといる方が俺といるより楽しそうだったじゃないか」

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