七色の空
チャプター80
「無器用な兎」
〜つづき2
湖の底から現れたのは?それは、まゆらが好きになった男性の娘「みよ」だった。「みよ」は福生と仲良くするまゆらを見て、福生が父親と自分からまゆらを取ってしまうと子供心に感じたのだ。保育園児がそんな感情を抱き、間接的に福生とまゆらを繋げていた「なな」を死に至らしめるような行動をおこすのだろうか?それは疑問を投げ掛ける以前に現実として起こった事実である。
福生はまゆらと「みよ」の父親の関係は知らなかった。ただ、「みよ」が福生に対して敵対心を抱いていることは、それとなく感じ取ることができた。まゆらを奪われたくないという「みよ」の気持ちも。
幼い頭を駆使し、完璧なまでの計画で「なな」を葬った小さな体は、福生が「みよ」の縄張りに入ることを赦さなかった。福生が「なな」を殺したのが「みよ」であることを知ったのは、何も直接「みよ」が福生に打ち明けた訳ではない。 「なな」と一緒に殺されたもぉ一匹のウサギを泣きながら土に埋める「みよ」を福生が見た時、「みよ」が「ごめんなさい」と、そのウサギに囁いているのを聞いたから。「みよ」が「なな」以外にもう一匹を葬ったのは、そのウサギが「なな」に恋をしていたからだ。常人より遥かに研ぎ澄まされた感性を持った人間には、周りの人々が見ることの出来ないモノが見える。福生は「みよ」の感性に圧倒され、完全に敗北する。
「みよ」はウサギを大事にする園児の一人だった。「なな」に恋をしたウサギは、まるでまゆらに恋する福生のようで、優しさによって気持ちを葬られてしまう前に、福生は夢を追い掛け、前に進む決意をした。
きっと埋められたウサギは福生であり、「なな」に夢中になっていた福生には、自分に似た無器用なそのウサギに気付けないでいたのだろう。
「無器用な兎」
〜つづき2
湖の底から現れたのは?それは、まゆらが好きになった男性の娘「みよ」だった。「みよ」は福生と仲良くするまゆらを見て、福生が父親と自分からまゆらを取ってしまうと子供心に感じたのだ。保育園児がそんな感情を抱き、間接的に福生とまゆらを繋げていた「なな」を死に至らしめるような行動をおこすのだろうか?それは疑問を投げ掛ける以前に現実として起こった事実である。
福生はまゆらと「みよ」の父親の関係は知らなかった。ただ、「みよ」が福生に対して敵対心を抱いていることは、それとなく感じ取ることができた。まゆらを奪われたくないという「みよ」の気持ちも。
幼い頭を駆使し、完璧なまでの計画で「なな」を葬った小さな体は、福生が「みよ」の縄張りに入ることを赦さなかった。福生が「なな」を殺したのが「みよ」であることを知ったのは、何も直接「みよ」が福生に打ち明けた訳ではない。 「なな」と一緒に殺されたもぉ一匹のウサギを泣きながら土に埋める「みよ」を福生が見た時、「みよ」が「ごめんなさい」と、そのウサギに囁いているのを聞いたから。「みよ」が「なな」以外にもう一匹を葬ったのは、そのウサギが「なな」に恋をしていたからだ。常人より遥かに研ぎ澄まされた感性を持った人間には、周りの人々が見ることの出来ないモノが見える。福生は「みよ」の感性に圧倒され、完全に敗北する。
「みよ」はウサギを大事にする園児の一人だった。「なな」に恋をしたウサギは、まるでまゆらに恋する福生のようで、優しさによって気持ちを葬られてしまう前に、福生は夢を追い掛け、前に進む決意をした。
きっと埋められたウサギは福生であり、「なな」に夢中になっていた福生には、自分に似た無器用なそのウサギに気付けないでいたのだろう。