七色の空
チャプター72
「君を歌う」
人は恋をすると、ハートが新しい地球の音を味方につけて音を掻き鳴らすことをご存知だろうか。
福生は今、林檎を歌う。 福生のハートが音を鳴らし始めた。それは、林檎との日々を刻み込んでゆく。福生の汚れた心が洗い流されてゆく。
どれ程の時間を林檎と共に過ごしたのだろう。恋した時、永遠が一瞬になる。愛した時、一瞬が永遠になる。
死は平等に近づいてくるもの。決められた時間の中で、何を手に入れるかは、本人の自由だ。誰もそれを邪魔したりしない。
おかしくなりそうな程、忘れたくない1つひとつが奪われるのを目前にして、福生のハートは音を掻き鳴らし始めた。
小さいものが大きな光になっていくように、あとホンの少し林檎と一緒いる為に、掻き鳴らす、掻き鳴らす。
君を歌う。
孤独な病室で、福生は死に挑み始めたばかりだ。
愛する者が祈っている。 病院の関係者達は、24時間体制で福生の経過を見守っている。
愛しい林檎は、もし自分が福生の身代わりになれるのなら、迷うことなくそれを受け入れられる。
この物語で、ひとつだけ確かな事。それは、福生が人を愛したということ。そんな当たり前のことを、福生はこれまで知らないで生きてきた。
病室から、うるさいくらいに音が聞こえてくる。
「君を歌う」
人は恋をすると、ハートが新しい地球の音を味方につけて音を掻き鳴らすことをご存知だろうか。
福生は今、林檎を歌う。 福生のハートが音を鳴らし始めた。それは、林檎との日々を刻み込んでゆく。福生の汚れた心が洗い流されてゆく。
どれ程の時間を林檎と共に過ごしたのだろう。恋した時、永遠が一瞬になる。愛した時、一瞬が永遠になる。
死は平等に近づいてくるもの。決められた時間の中で、何を手に入れるかは、本人の自由だ。誰もそれを邪魔したりしない。
おかしくなりそうな程、忘れたくない1つひとつが奪われるのを目前にして、福生のハートは音を掻き鳴らし始めた。
小さいものが大きな光になっていくように、あとホンの少し林檎と一緒いる為に、掻き鳴らす、掻き鳴らす。
君を歌う。
孤独な病室で、福生は死に挑み始めたばかりだ。
愛する者が祈っている。 病院の関係者達は、24時間体制で福生の経過を見守っている。
愛しい林檎は、もし自分が福生の身代わりになれるのなら、迷うことなくそれを受け入れられる。
この物語で、ひとつだけ確かな事。それは、福生が人を愛したということ。そんな当たり前のことを、福生はこれまで知らないで生きてきた。
病室から、うるさいくらいに音が聞こえてくる。