幼馴染みの期限


「……広海のバカ。何でいつも勝手に何でも決めちゃうの?……何で私の気持ちを聞いてくれないの?」


「私、昨日広海に失恋したんだって思ったんだよ。『大好き』『だった』って言われたから……」



……でも、『失恋』は恋する気持ちを失うから、『失恋』した事になるんでしょう?


なら、" 私は " まだ失恋していない。



だって……私は広海の事が好きだから。




「さっきも言ったけど、私は、失ったものは取り戻さないって14歳の……あの時に決めたんだよ。だから、もう広海の気持ちは取り戻せないんだって思ってた」


「でもね……ダメなの。絶対にこの気持ちは失いたくないの。今、広海に失恋したら……私は絶対に後悔する」


自分の気持ちに嘘をついて、みんなを傷つけて……これ以上取り戻せないものが増えていくのは、もう嫌なんだ。



「もう自分の気持ちから逃げない。だから、ずっと側にいて。……広海だって、『離れないで』って言ってくれたよね?」


< 294 / 345 >

この作品をシェア

pagetop