フテキな片想い
変な緊張感に、胃の奥がキリキリと痛み出す。
蛍先輩がすぅっと深呼吸をし、マイクに向かって話し出した。
「坂の上女子高、一年___あ、何組だか解んないけど。中瀬美雨さん!」
はっきりとした口調で、蛍先輩が美雨の名を呼んだ。観客が少しざわつく。
会場内にいる美雨を探している自分がいた。さっきの場所にいる?
「君に始めてあった日から、他の女の子とは違う何かを感じてました。LINEが着信する度に、美雨ちゃんからかな?って期待したり、寝る前に笑顔を思い出したり、気付いたら、美雨ちゃんは僕にとって、特別な女の子になっていました。美雨ちゃんの事が大好きです」
ストレートな告白に、おぉと会場がざわめいた。
「俺、美雨ちゃんをどんな事からも、守るからっ!絶対、幸せにするからっ!どうか、俺と付き合って下さいっ!」
最後は勢いに任せて、蛍先輩は言い切ると頭を下げた。
「セヤさんの兄ちゃん、カッコイイな。絶対、幸せにするとか、ドラマみたいなセリフ言っても、浮かないのはイケメンだからかな?」
「僕もあんな真面目な兄さん見るの初めてだ。正直、驚いてるよ」