おいしい時間 しあわせのカタチ
内容はこうだ、今度の出張に上司も一緒に着いて来ることになったから、食事は三人でもいいだろ、と。
「いいわけないでしょう……!」
地獄の底からわき上がるような声だった。
「……まぁ、そうよね」
佐希子は内心で苦笑した。ここまで人の機微が読めない人もめずらしい。
と佳織さんは何も言わずに佐希子の手からスマホを抜き取ると、さらに、
「これも見てください」
また別な画面を見せてきた。
『わかった。じゃあまた今度な』
佐希子は目を瞬いた。うーん……。
「……えっと、これはどういう?」
「三人でいいだろって言うから、信じられないと思って、いやだよ、って送ったんです。その返事」
佐希子はさすがに毒気を抜かれた。
「あっさりしてるのねぇ」