おいしい時間 しあわせのカタチ

 長身痩躯のハンサム、言い換えれば、あるいは優男という表現が似合う男と、その後ろにさらにふたりの男が控える。

 いずれもまだ若く、根岸くんと変わらない。


「佐希子、どうした」

「ああ、ごめんなさいゴンさん、ちょっと。――いらっしゃい、大上さん」


 佐希子は急ぎ早見くんの前に料理を並べると、


「お待ちしていました。お好きな席へどうぞ。今お水、お持ちしますね」

「へぇ、ここがおまえの同級生のいる店? けっこう雰囲気いいじゃん」

「つかすげぇいい匂い。腹減ったー」

「佐希子さん、これ、お土産です。よかったら食べてください」

「あら、ありがとうございます。なんですか? お菓子?」


 なにも書いていない紙袋はマチが広く取られ、中には長方形の白い箱が、これまたなんの記載もなく静かに横たわっている。

 だが、雰囲気から言えばこれは。


「うちで出す新商品のケーキです。限定品で。試食用が余っちゃったから」

「ええ、いいんですか? ありがとうございます」

「いやいや。よかったら食べた感想を聞かせてもらいたいっすけど。ところで、根岸は?」

「――おーっと、来たな色男」

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