双姫 Ⅱ


「隠したら駄目だよ。」


『えぇ!?
で、でも見られたら…駄目でしょ?』


だって、人前に出るのに
隠さないでそのまま出たら私のイメージが…。


「だから、さっきの奴が寄って来たんだよ?
今度から気を付けてね。」


『う、うん?』


話が合わないけど良いのかな…。


「分かれば良いよ。
朱音は隙が多過ぎるからね。」


なぬ!?
私が弱ってるからって調子に乗ってる!!??


ギュム!


「イデッ!!」


『馬鹿にした罰!!』


高いヒールで足を踏んでやりました!


「馬鹿にした訳じゃないよ…。」


『ふーん?どうだか!!』


そっぽ向いて怒りを表した。


「謝るから機嫌直して?
綺麗な顔が台無しだから笑ってよ。」


コツンと額をくっつけられ、
合わせなかった視線を合わせられた。

類はいつも私の心臓を騒がしくさせる。


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