双姫 Ⅱ
「朱音ってなんでも出来るよねぇ!
早く退院して僕とテニスしようね!!」
『覚えてるよ!絶対負けないからね!!』
「僕だって!
それにしてもこのぬいぐるみ抱き心地最高!」
『それは良かった!!』
「ねぇ、朱音。
俺らだけじゃ悪いから欲しい物言って?」
オジサンに代金を払い、
銃片手に類が欲しい物を聞いてきた。
欲しい物かぁ……。
『あ……あれが良い。』
数多くの景品の中で目を止めたのは
『朱』と『蒼』で作られたブレスレット。
「お嬢ちゃんお目が高いね!
そのブレスレットは
ルビーとサファイアが埋め込まれてるんだよ!」
いや、だからなんで
そんな高価な物があるんですか…。
「あのブレスレットね。了解!」
ブレスレットが立ってある近くに移動し、
銃を構える類。
私は邪魔しないように少し離れて見守った。