恋チョイス
鈍くなった体が、たしかな柱にささえられる。
「もう大丈夫。大丈夫だよ。大丈夫」
天使のささやきに、まぶたの裏のチクつきが、とがりをうしなって溶けていく。溶けていく。
さわやかな気分で目覚めた。
思わず笑みをもらし、かわいた涙で、かゆくなった頬をかく。
虐待の記憶を追体験したあと、必ずかんじる、無気力なだるさがなかった。
ふしぎな爽快感に、伸びをしようと腕をあげたら、
「いてっ」
なにかにぶつかった。