朱色の悪魔
晴れて彼らにとって、初めてとなる成功例になった私は、被検体にしては特別待遇であったはずだ。
それまでの冷たい天板ではなく、一応ベッドと呼べる場所に移された。
決して居心地のいい場所ではなかったことは確かだが、天板の上でまるで死体のように扱われるよりはずっとましだった。
そこからは一応生きている物として扱われたのだから。
だからといってそれは人間的な扱いではなかったのだが。
でも。
「っあ゛…うぅ」
「ーーーーーーーーー」
だからといって、死にそうになった回数は数えられない。
彼らにとって初めての成功例であると共に、私は彼らにとって初めての被検体なのだから。
実験は続いたし、腹を切られたこともある。その傷は未だに私の体に刻まれているが、なんとか薄くなってもいる。
その話は置いておいて、ありとあらゆる実験はされたと言うべきだろう。
相変わらず言葉というものを理解していなかったし、そもそも理解する術もなかった。
だから、逃げるという行為が発想されることもなかった。
私はそこにいて、目が覚めて、白い人たちがいたら地獄が始まる。
そんな日々が続いた。