朱色の悪魔
5.タイムリミット

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弟くんの夏休みが終わって2週間。

華月組は何とか落ち着きを取り戻しはじめて、平和な日々が戻ってきた。

弟くんは…うん。毎日キスされたりしてるから恋人みたい。流石に毎日襲ってこようとするのは全力で止めたけどね。

ついでに私は学校やめて、家庭教師さんが来てくれるようになった。

…なったん、だけど…。

「…っひぃ!!?」

「…大丈夫?」

「…」

何だか真っ青先生なのです。ゾンビさんだ。

そんなわけで、家庭教師さんバイバイになって既に2人目。

「長男さん、先生帰っちゃった」

「…」

長男さんも呆れてる。

そんなわけで自主学習なのです。わからないところは次男さんに聞く。

もうこれ家庭教師いらないのでは?と思っても長男さんはまた次を探すってことで動き出してる。

高卒認定試験を受ける約束はしたけど、家庭教師呼ばなくてもいいのにね…。

でも、怒られそうだから言わない。
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