朱色の悪魔

急に騒がしくなる。なんだろ…。

長男さんも気づいて怖い顔。立ち上がって襖を開ける。

「うるせぇ!なんだ!!」

「若っ!?カチコミです!!」

「どこの組だ!!」

「そ、それがどこなのか分かりません」

「なんだと!?」

華月にカチコミ…?

そんな馬鹿なことする組があるって言うの?それに、分からないって何…。

長男さんは組長のお部屋に走っていく。私は、ここで待機するしかないか…。こんな体じゃ戦闘に参加しても意味ないもんね…。

はぁ、役立たず…。

「っ!?魁様!?由羅様!?」

ッ!?弟くんと三男さん!?

どういうこと…違う、そんなこと考える場合じゃないっ

布団から飛び出して玄関の方に向かう。

戦闘の音も、相手が入ってくる気配もない。

相手は玄関のところにいるって訳?何のために…。
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