おばあちゃんが死んだ日

それ以降、祖母は何も言わなかった。
苦しそうな呼吸、苦しそうな咳。
それを見ても尚、私は
“どうせ大丈夫”を繰り返していた。


「ご飯、食べてね」


そう一言祖母に告げ、病室を出た。
祖母は何も言わなかった。
ただ無表情に、苦しそうな呼吸を繰り返していた。
その後も何度も祖母は入退院を繰り返した。
< 11 / 27 >

この作品をシェア

pagetop