奪うなら心を全部受け止めて


「勝手に拗ねてるのか?佳織…。睨まないでくれるかな…。何も…、疑われるような事は何もない、してない。潔白だ」

両手を軽く上げる。なに、そのオーバーリアクション…。

「…解ってる。解ってはいるんだけど…。あまりにも…」

「ん?何?」

髪を梳かれた。

「優朔が…」

首を傾げてる。

「…あまりにも…優朔が色っぽいから!私のしらない優朔。…だから…だから」

嫌。ずっと離れてたんだもん。置いてきぼりにしないでってこと。
会わない間に、こんなに男っぷり目茶苦茶上がって帰って来るなんて…狡い。

「佳織…。佳織だけだよ。覚えてるだろ?俺、言っただろ?俺の心を捉えて離さないのは佳織だけだから。信じて欲しい。佳織の事だけを思っていたんだから。…佳織」

優しく強く抱きしめられた。

「…うん。信じてる」


背中に回した手がワンピースのファスナーを下ろしながら開けていく。肩が露わになった。
あ…。首筋、肩、胸元に唇が触れる。容赦ない。

「…佳織、俺のも脱がせて…」

ネクタイを解き、ベッドの下に落としながら見下ろされた。
優朔の胸に手を伸ばし、ワイシャツのボタンを外していった。ツイードのベストのボタンも外し、開けたところで優朔が自分で脱ぎ捨てた。
引き締まった身体が目の前で顕わになった。腕を取られて抱き起こされた。
脱がしかけのワンピース…抱きしめられてブラのホックを外され一緒に下ろされた。

「佳織…」

口づけられ、抱きしめられたまま再びゆっくり寝かされた。シーツに包まれた。恥ずかしがること、知ってる。
ベルトを外し器用に抜ぎ去った。

「佳織…。長く待たせて終ってごめん。もう離れたりしない、離れないからな」

「優朔…」

「俺を信じて欲しい。この先、耳にしたくないような事が流れても、俺を信じていて欲しい。
何があっても…。俺の言葉を信じていて欲しい」

優しく口づけながら、頬を包む。目を見返した。

「あ、優朔…。大丈夫。信じてるから。大丈夫。
…好きよ、優朔、会いたくて堪らなかった」

「有難う佳織。俺も好きだ。大好きだよ…」
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