奪うなら心を全部受け止めて
「そうでなければ、このような結婚は無理だとは思いますが。…まあ、皆が皆そうとは言いませんが、気の強いタイプは多いと見受けられます」
「では、優朔の結婚生活は…、優朔は幸せではないの?」
穏やかではないという意味で。
「ええと、その問いは…どう捉えて説明したら良いでしょうか?
幸せかと聞かれたら…。元々、政略結婚ですから…。政略結婚に幸せはないという訳ではないですが…、お互い干渉しないことが常で…」
「優朔は私と居ても、…電話やメールが来たら直ぐ、すまないって言って、帰って行くの。
…家庭は壊さないようにしようとしている。…それはずっと守っているの。それが優朔なりの、結婚相手に対する責任や義務のようなモノだと私は思ってるの…」
「そんな…。ちょっと待ってください。今までずっと、そんな事があったのですか?」
「え、はい。いつもって訳じゃないけど、普通の日、何でもない日は殆ど連絡は来なくて。
何故だか……例えば、私の誕生日とか、二人の記念日とか、そういう日に限って、必ず用が出来るの…。
私は気にしない事にしてるから大丈夫なの…。
自分の立場を思えば仕方ない事だと思うから。
だけど…、家庭を大事にしようとしてる優朔の気持ちは、報われてないのかしら…。優朔はちゃんとしてると思う。…夫として。
だとしたら、こんな事、…夫婦関係の事に口出し出来る立場じゃないけど、…努力している優朔が可哀相…」
「…何故もっと早く言わないんだ。佳織ちゃん…。大丈夫なのか?」
「え?」
「優朔が言ってた。佳織は大丈夫って、すぐ口にするって。本当は…辛くて泣きたいくせにって。…そんな時でも我慢してるって。
さっきも話の中で、大丈夫と言った…。本当に大丈夫なのか?」
「私は大丈夫。だって、優朔に好きって言えるし、会えるんだから。
私は大丈夫。それで幸せだと思ってる。だから、大丈夫」
「佳織ちゃん。こっちを向いて俺を見てごらん?」
「…」
「佳織ちゃん…」
「…嫌。…大丈夫だから」
「貴女という人は…さあ、佳織ちゃん、…こっちに。
佳織ちゃん、おいで…」
「う、能さん…。うっ、うぅ…。…能さん」
「……何、かな?…」
隣に座って優しく問いかけ、私の肩を抱きしめてくれた。背中をトントンしてくれる。
できない強がりや、恐怖を感じてること、やっぱり簡単に解ってしまうよね。
「…怖いです、奥様が。どんな人か知らないから、余計怖いです」
背中を撫でてくれる。
「俺が護るよ。安心して。俺を誰だと思ってる?自称、佳織ちゃんのお兄ちゃんだよ?
………おふざけ抜きで、本気で護ってみせるから」
「…ごめんなさい。有難うございます」
「なんの、なんの。そうだ。長年の約束になったままのイタリアン。食べに行こう、ね?スイーツも。
早速、優朔に許可を取り付けなくちゃな。許可、下りるかなぁ…。なんせあいつは物凄いヤキモチ妬きだからなぁ。あ、ドライブスルーも捨て難いね」
「…はい。お気遣い有難うございます」
…優朔とは、二人で出掛ける事は望めない。
「では、優朔の結婚生活は…、優朔は幸せではないの?」
穏やかではないという意味で。
「ええと、その問いは…どう捉えて説明したら良いでしょうか?
幸せかと聞かれたら…。元々、政略結婚ですから…。政略結婚に幸せはないという訳ではないですが…、お互い干渉しないことが常で…」
「優朔は私と居ても、…電話やメールが来たら直ぐ、すまないって言って、帰って行くの。
…家庭は壊さないようにしようとしている。…それはずっと守っているの。それが優朔なりの、結婚相手に対する責任や義務のようなモノだと私は思ってるの…」
「そんな…。ちょっと待ってください。今までずっと、そんな事があったのですか?」
「え、はい。いつもって訳じゃないけど、普通の日、何でもない日は殆ど連絡は来なくて。
何故だか……例えば、私の誕生日とか、二人の記念日とか、そういう日に限って、必ず用が出来るの…。
私は気にしない事にしてるから大丈夫なの…。
自分の立場を思えば仕方ない事だと思うから。
だけど…、家庭を大事にしようとしてる優朔の気持ちは、報われてないのかしら…。優朔はちゃんとしてると思う。…夫として。
だとしたら、こんな事、…夫婦関係の事に口出し出来る立場じゃないけど、…努力している優朔が可哀相…」
「…何故もっと早く言わないんだ。佳織ちゃん…。大丈夫なのか?」
「え?」
「優朔が言ってた。佳織は大丈夫って、すぐ口にするって。本当は…辛くて泣きたいくせにって。…そんな時でも我慢してるって。
さっきも話の中で、大丈夫と言った…。本当に大丈夫なのか?」
「私は大丈夫。だって、優朔に好きって言えるし、会えるんだから。
私は大丈夫。それで幸せだと思ってる。だから、大丈夫」
「佳織ちゃん。こっちを向いて俺を見てごらん?」
「…」
「佳織ちゃん…」
「…嫌。…大丈夫だから」
「貴女という人は…さあ、佳織ちゃん、…こっちに。
佳織ちゃん、おいで…」
「う、能さん…。うっ、うぅ…。…能さん」
「……何、かな?…」
隣に座って優しく問いかけ、私の肩を抱きしめてくれた。背中をトントンしてくれる。
できない強がりや、恐怖を感じてること、やっぱり簡単に解ってしまうよね。
「…怖いです、奥様が。どんな人か知らないから、余計怖いです」
背中を撫でてくれる。
「俺が護るよ。安心して。俺を誰だと思ってる?自称、佳織ちゃんのお兄ちゃんだよ?
………おふざけ抜きで、本気で護ってみせるから」
「…ごめんなさい。有難うございます」
「なんの、なんの。そうだ。長年の約束になったままのイタリアン。食べに行こう、ね?スイーツも。
早速、優朔に許可を取り付けなくちゃな。許可、下りるかなぁ…。なんせあいつは物凄いヤキモチ妬きだからなぁ。あ、ドライブスルーも捨て難いね」
「…はい。お気遣い有難うございます」
…優朔とは、二人で出掛ける事は望めない。