それが伝え方なのです
ゆーみんは自他ともに認める運動音痴でそれがコンプレックスらしい。確かに体育の時間とかすごく嫌そうにしてる。
小学校の頃は鉄棒ができなくて最後まで居残りされられたこともあるって言ってたっけ。
「でも運動頑張ってるゆーみんって生まれたばかりの猫ちゃんみたいでわたしは好きだよ」
なんていうか、例えるなら子猫が毛糸を転がしてちょこちょこもたもたしてハラハラしちゃうけどかわいくて見ていたい、みたいな?
「やっちゃん…(こういうとこ天然で言っちゃうやっちゃんかわいすぎっ)」
「抱きしめたいわ」
「ふきゃ!?」
いきなり聞こえたさーやんの声にビクッと飛び上がる。
バクバク動く心臓に手を当てて振り返ると今日も麗しいさーやんの姿。でもいきなりは驚くからやめてほしい。
「さ、さーやんいつの間に…」
「ん?弥生が弓口説いてるあたりから」
「口説く?!」
「あはっ、紗耶うまーい」