Truelove~愛すること~
「っあぶねーんだよ!!てめぇ何がしてーんだ!!」
あたしの目の前で止まったバイクの集団。
なに……これ、
暴走族……………?
「どうした?京平。」
「なんでいきなり止まったんスカー?」
一番前にいる男に向かって後ろの奴らが次々と叫ぶ。
「ちっと黙ってろ。」
少し後ろをむいて、そういうとそいつはこっちを見てくる。
バイクのランプがあたしの顔を照らす。
「かーわいっ。」
「結構美人じゃん。」
「京平だれ?その人。」
また、後ろの奴らが話し出す。
「だから、黙ってろ。」
一番前の男が少しキレたように言う。
「おい、てめぇ。何してんだ?」
その言葉はあたしに向けられたものだった。
いきなり何なんだよ。
関係ないだろ。
「……あんたに関係ないだろ。」
「……てめぇ飛び出して来といて何なんだよ。ああ?」
めんどくさい
「……死にたかったんだよ!!」
あたしがそう叫ぶと
男たちは驚いたように一斉にこっちを見る。
「あっそ。じゃあ人に迷惑かけないで死ねよバーカ。」
一番前にいる男は一言そう言うと
バイクで走り出してった。
それにつづいて、後ろの奴らも走り出す。
………………………………
これが、棗 京平との
出会いだった。