片道のRe:
10月。
今年も『即席駅伝部』の季節がやってきた。
恐らく、これが先輩と関われる最後の機会となるだろう。
「ワカ、部活大丈夫なの?」
「うん。駅伝は体力向上に繋がるからって、渋々OKしてくれた」
「そっか。よくあの鬼顧問の下で部活できるよね。私は絶対無理!」
「はは。もう慣れちゃった」
リノとこうしてゆっくり話せるのも、久しぶりだ。
「あ、タケト!」
リノの視線の先を追うと、そこには頭ひとつ出た背の高い人が立っている。
「リノ! それから野々山さん、久しぶり」
この苦しさを伴った胸の高鳴りも、久しぶりだ。
部活が忙しくなり、先輩も部活を引退してしまった今、ベランダから先輩の後ろ姿を眺める習慣はなくなってしまった。
学校ですれ違うこともあるけれど、相変わらず私は可愛げのない挨拶しか出来ていない。
「今年もよろしくな!」
春も、夏も、秋も、冬も。
先輩の笑顔はいつだって眩しくて、私はどうしても目を逸らしてしまう。
今年も『即席駅伝部』の季節がやってきた。
恐らく、これが先輩と関われる最後の機会となるだろう。
「ワカ、部活大丈夫なの?」
「うん。駅伝は体力向上に繋がるからって、渋々OKしてくれた」
「そっか。よくあの鬼顧問の下で部活できるよね。私は絶対無理!」
「はは。もう慣れちゃった」
リノとこうしてゆっくり話せるのも、久しぶりだ。
「あ、タケト!」
リノの視線の先を追うと、そこには頭ひとつ出た背の高い人が立っている。
「リノ! それから野々山さん、久しぶり」
この苦しさを伴った胸の高鳴りも、久しぶりだ。
部活が忙しくなり、先輩も部活を引退してしまった今、ベランダから先輩の後ろ姿を眺める習慣はなくなってしまった。
学校ですれ違うこともあるけれど、相変わらず私は可愛げのない挨拶しか出来ていない。
「今年もよろしくな!」
春も、夏も、秋も、冬も。
先輩の笑顔はいつだって眩しくて、私はどうしても目を逸らしてしまう。