「俺って……嫉妬深いんだよね!」

アルバムを勢いよく閉じて、達也が元気よく言う。


口調とはまったく違う
その時の達也の痛そうな、苦しそうな顔つきは


過去に、この二人の間に何かがあったんだろうな……と、勘ぐってしまう。



普段の達也からは想像できないほど、達也の口はよく動いた。

達也の話している事は、決して開けまいと己に誓った、心の中の引き出しにしまい込んであった事だったんだろう。


そして今


俺の好奇心とアルコールの力で、その引き出しをひっくり返している。



俺は、やっぱり聞いておいてよかったと思った。



達也、でっけぇトラウマ抱えてたんだな。


過去の自分が怖くて『恋愛』自体、怖いんだな。




確かに『恋愛』は怖いよ。
でもその分、好きな人が隣に居てくれた時の幸せは、何物にも変えられない。



そんな幸せを感じられるのは、勇気を出して『恋愛』に挑んだ奴らだけの特権なんだよな。






だから、達也。




お前も頑張って挑んでみようぜ?



目指せ、健太・真奈美カップル!だぜ?










応援すっからさ。













< 204 / 216 >

この作品をシェア

pagetop