掌
「達也君、おかしいよ……。」
え……?
「ケンカで叩いてくるなんておかしいよ……。」
「でもムカついたら、人とか物に、当たっちゃうことない?」
慌ててフォローする。
「でも相手は女の子だよ?!彼女だよ?!」
真奈美の声が少し大きくなって、女子トイレに響く。
「おかしいよ!歩…こんな事言いたくないけど……距離おいたほうがいいよ……。」
え……
「やだよ……。」
「でもこのままで……もし取り返しのつかない事にでもなったら、ヤバいじゃん!」
取り返しのつかない事って……
達也が?
「そんな…大丈夫だよ。叩いてもちゃんと心配してくれるもん。」
一時的にかっとなってるだけだよ、とあたしは軽く返した。
「でも……」
真奈美は納得がいかない様子。
「私、達也君に言ってくる。」
え?!