そばにいたいよ

小さな温もり

それからシュウからの連絡をずっと待ってる。
何度も何度もスマホを見てはガッカリする。再会した公園にも何度か行ってしまった、自分の行動が馬鹿らしい
シュウに、恋はしない
そう誓ったのに…
会えない時間が私の心に迷いをつくる


1ヶ月が過ぎた
諦めかけたとき、シュウからのメール


『今ひま?夜、会えない?てか、公園こい』

今頃?言葉と行動とは正反対の気持ちが私を動かす。
時間をつくり公園に向かった

「さっぶっ……」
今にも雪が降りそうな冷たい風がふく

「よっ」
笑ったシュウの顔をみてニヤけそうになる
「ほんと、いきなりだよね。なに?」
「まあまぁ座れよ」
ベンチに座る




「もっとこっち来いよ」
ベンチの端に座ってた私を呼ぶ
嫌そうな顔をしながらも彼に近づいた

「お前、彼氏できた?」
「えっ?あっ…いや…まぁ色々あったけど出来ないね」
「ふっ…笑」
「なに笑ってんの?!」

よそよそしかった会話が段々あの頃のように戻ってきた

「お前ならできると思ったのにな、りないいやつじゃん」
「嬉しいこと言うね〜シュウこそどうなの?」
「俺はーそこそこかな、ナツは吹っ切れてるし」
「ふーん」
何でナツが出てくるの?私がナツのこと気にしてるって思ってるのかな。。


ビューっと強めの風が吹き、会話が止まってしまった

静かになる公園。ドキドキする空気
この雰囲気ダメじゃない?

シュウの手が私の冷たい手を握った

「少しだけ」
「うん」

小さな温もりが私の心を満たした
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