ロールキャベツは好きですか?

「主任はサバサバしすぎです」

急に言われた言葉の意図がよく掴めない。
それでも、今日の、別れ話の件があったから、私は素直に頷いた。

「……自覚ある」

「でもそんな主任が気になります」

いつの間にか、二人の足は止まっていた。

カピバラくんといつもからかっている、目の前の部下は、普段の仕事場の何倍も真剣な目で私を見ていた。

どこか遠くで犬の鳴き声がする。

「主任」

「……はい」

彼の声の強さに、思わず返事がこぼれる。

瞳は優しく細められて、やがて、その言葉は告げられた。

「好きです。ずっと前から」
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