ロールキャベツは好きですか?
すごい熱……。
「主任……。わかりますか?」
主任は声に反応して、うっすらと目を開けた。
トロンとした目で俺を見つめるけど、きっと焦点は合っていない。
「大丈夫ですか?」
上気した頬。乱れる口呼吸。濡れた瞳。
一瞬、色っぽいと鼓動を息を呑んだ俺は相当不謹慎だろう。
そんなことを、考えているとは、つゆも知らず、主任は細い手を俺に向かって伸ばしてきた。
「……主任?」
首を傾げた俺の頬を熱い手のひらが優しく包んだ。
「……忍……なの?」
主任が吐息とともに呼んだのは、数日前に別れた恋人の名前。
その瞬間、俺の身体を貫いたのは、猛烈な嫉妬だった。