あの夏の日 #6
「じゃあ、ハルは?」
えっ?名前って、言うよりは、ニックネームって感じだよね。

黙っていると、
「ダメかなぁ?」
先輩が仔犬のように聞いてくる。この、ギャップには敵わない。

「良いですよ!」

「…」
なんか、気まずい沈黙。

「でっ?話は?」
そうだった!

「先輩と…」
先輩の目が痛い。

赤くなりながら、
「ハルと、バックが入れ違ったときに、ハルのカバンの中のぺちゃりんこぐみ、私、食べちゃいました。すみません。」

私は、頭を下げた。

顔をあげると先輩は、笑っていて
「ねぇ?味どうだった?」
「美味しかったです。」
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