セカンドパートナー

 並河君は言葉を継いだ。

「質問攻め、ごめんな。言いたくないこと、あったと思う」

 並河君はありえないほど人の心を読む。

「でも、困ったことあるなら何でも言って。何があっても俺は詩織の味方だから」

 味方。その一言で、今までの自分より強くなれた気がした。並河君が味方でいてくれるなんて、どんなことより強い支えになるよ。

「私も…! 並河君の味方だから! 並河君みたいにかっこいいことは言えないけど……」
「詩織が味方なら、もう何もいらないな」

 幸せそうに笑う並河君を見て、胸があたたかくなる。いつの間にか、体の震えは止まっていた。

 全て打ち明けたわけではないのに、これまで並河君との間にあった壁がきれいに壊れた気がする。

「提案なんだけど、詩織、俺の他校の友達と付き合ってることにしたら?」
「え…?」

 突然、どうしたんだろう?

「菱田(ひした)君のこともあるし、この先男子とウワサになったら、詩織、大変な思いするかと思って」
「……そんなウワサ、そうそう流れないよ。中学の頃は運が悪かっただけ」

 それに、どちらかというと、今は並河君とウワサになってるから、そっちの方が私としては気がかりだ。本人はモテる自覚なさそうだけど。

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