明日へのヒカリ
言うつもりのなかった言葉が、どんどんと口から出てくる。
「好きなのにね、好きって気づいた時には‥‥‥もう、遅くて‥‥‥」
「どうして?」
聖矢兄ちゃんは、優しく、ゆっくりと尋ねてくる。
「だって、私見たもん。二人で一緒にいるとこ。フウカさん‥‥‥婚約者なんでしょう? 美涼姉ちゃんが言ってたもん」
私がそう言うと、聖矢兄ちゃんは少し驚いた顔をした。
「お前、それ‥‥‥」
聖矢兄ちゃんがそこまで言った時、聖矢兄ちゃんのポケットから音楽が流れた。
聖矢兄ちゃんは、「チッ、誰だよ。タイミング悪すぎ‥‥‥」と、そんなことを呟きながら、電話に出た。
私は、聖矢兄ちゃん、一体何を言おうとしたんだろうと、疑問に思いながら、聖矢兄ちゃんの話が終わるのを待っていた。