お前のとなりは俺だから
「何やってんだよ、いてーなー」
そんなことを言う皐月にカチンときて、すぐさま言い返す。
「はぁっ!? あんたが急に止まらなかったら、ぶつかってないでしょっ!?」
「お前何言ってんだよ。ぶつかりそうなら、避ければいいだろ」
「できるわけないでしょっ!」
「どんくさ」
くっそーっ!!
年をとって、身長や体つきが変わっただけじゃなくて、口の悪さも育ったのか!?
昔はもっと可愛らし……
『そんなこともできねぇーのかよ、どんくさ』
『お前、足おっせぇなー。トロトロ走りやがって。お前はババアか』
『こんなことも出来ないなんて、お前、幼稚園からやり直せば?』
……。
私は、腕を振り払って、皐月をビシリと指差した。
「あんた、昔っっから、可愛くないっ!!」
「……は?」
コイツ、何言ってんだ。
と言うような思いがビシビシと伝わってくる、このムカつく顔。
……一発殴ってやりたい……。