お前のとなりは俺だから


「いや、誰だよ」


私がツッコむと、皐月は、「居るだろうが、ケバブ」

そう言うと、楓は頭を捻りながら、真面目な顔をしていった。


「この教室、ケバブなんて、いっぱいいるわよ?」

「いや、そもそもケバブって何?」


私がそう聞くと、楓は、「ケバいブス」と、答えた。


「……。いや、二人とも、それめっちゃ失礼じゃん!!」


すると二人は、「事実だし」と、息を揃えていったあと、「真似すんな」と、綺麗にハモった。


そして私は言う。


「そもそもケバブって、なんかの食べ物の名前じゃ……」


……と。

真面目な話、ケバいブスを、ケバブなんて、そんな言い方する!?

少なくとも、私はしないから。


そんな事を思いながら、私は二人の会話を聞く。


「で、どこのケバブよ」


すると皐月は、


「俺の隣のケバくて臭いやつ」


と、大きな声で言ったのだった。


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