お前のとなりは俺だから


「え? 私は?」

「いや、お前は別」


と、意味の分からない事を言っている。


「え〜、面倒くさい〜」


私がそう言うと、楓が


「いいじゃんいいじゃ〜ん! 折角久々に会ったんだし!」

「いや、だからって……」

「だよな〜! いや〜、やっぱりお前は話がわかるな〜!」


そう言いながら皐月は、楓の背中をバシバシしている。

その後に、楓に頭を一発やられているところを見ると、やっぱり小学生の頃から、何も変わってないな〜っと、しみじみ思う。


「よし、決まった事だし、さっさと行くか〜」


と、皐月は自分の鞄を取りに行こうと、自分の席へと向かおうとする。


「いや、ちょいちょいちょいちょいっ!!」


私が一人慌てるものの、皐月も楓も、二人してキョトーンとしている。


いや、キョトーンじゃねーよ……。


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