知らない貴方と、蜜月旅行
なんとか起き上がると、吏仁が乱れた髪を手ぐしで整えてくれた。その吏仁の手がすごく心地よくて、つい吏仁に寄りかかってしまった。
「なに、誘ってんのか?」
「ちっ、違うから!!」
慌てて離れると、くくっと吏仁は笑う。また、からかわれてた…。だけど、あの後だからなのかな。すごく心が穏やかで、怒りの感情がない。
「よし、行くぞ」
「うん」
でも、どうしてこんなに指輪一つ取りに行くだけで、急ぐ必要があるのだろう。もちろん早く私だってお目にかかりたいけれど、指輪は逃げるわけじゃないのに。
「あれ?吏仁、ジュエリーショップって、右じゃなかった?」
「あぁ、ジュエリーショップは右だけど、先に用があんの」
「ふぅん」
助手席で右に曲がるはずの車が左へと左折したものだから、口に出してみたんだけど、用ってどんな用事なんだろうなぁ。なんて、完全に他人事にしか考えてなかった。
「り、ひと…っ、」
「ん?」
「ここって…っ、」
「…紫月」
「はいっ、」
「本当の結婚式、挙げよう」
「り、ひとっ…こんなこと、考えて、くれてた、のっ?」
吏仁が連れてきてくれた場所は、こじんまりとした小さな教会だった。まさか、こんなことをサプライズでしてくれるなんて、夢にも思っていなかった。
「あぁ。ずっと気にはなっていたからな。つーか、泣きすぎ」
「だっ、てぇ…!」
「はいはい、ほらあっち行くぞ。もうドレスとか用意してあるから」
「う、うんっ、」
「なに、誘ってんのか?」
「ちっ、違うから!!」
慌てて離れると、くくっと吏仁は笑う。また、からかわれてた…。だけど、あの後だからなのかな。すごく心が穏やかで、怒りの感情がない。
「よし、行くぞ」
「うん」
でも、どうしてこんなに指輪一つ取りに行くだけで、急ぐ必要があるのだろう。もちろん早く私だってお目にかかりたいけれど、指輪は逃げるわけじゃないのに。
「あれ?吏仁、ジュエリーショップって、右じゃなかった?」
「あぁ、ジュエリーショップは右だけど、先に用があんの」
「ふぅん」
助手席で右に曲がるはずの車が左へと左折したものだから、口に出してみたんだけど、用ってどんな用事なんだろうなぁ。なんて、完全に他人事にしか考えてなかった。
「り、ひと…っ、」
「ん?」
「ここって…っ、」
「…紫月」
「はいっ、」
「本当の結婚式、挙げよう」
「り、ひとっ…こんなこと、考えて、くれてた、のっ?」
吏仁が連れてきてくれた場所は、こじんまりとした小さな教会だった。まさか、こんなことをサプライズでしてくれるなんて、夢にも思っていなかった。
「あぁ。ずっと気にはなっていたからな。つーか、泣きすぎ」
「だっ、てぇ…!」
「はいはい、ほらあっち行くぞ。もうドレスとか用意してあるから」
「う、うんっ、」