プレゼント
「ウソだぁ~。」
こんなイケメンさんで優しいのに?


「本当だよ。楓花に聞くと、本当だって分かるよ。」
楓花とは、カノンでアルバイトしている俊彰さんの妹さん。


俊彰さんに似て可愛い女の子だ。


性格は、外見に似合わず結構毒舌さんだけど(笑)


そうこうしているうちに、私のアパートに着いた。


「俊彰さん、ありがとうございました。明日から、頑張りましょうね」
お礼を言って手を離すと。


「今までは優しいお兄さんに甘んじてたけど、俺も頑張る事にしたんだ。覚悟してね?じゃ、また明日‼」
頭をナデナデして、不思議な言葉を私に残すと、俊彰さんは帰っていった。


撫でられた頭が、なんだかくすぐったいような気持ちになりながら、私は自分の部屋に入った。


パタン……とドアを閉じてから。


今日、俊彰さんと帰ってきて良かった……。


1人で裕也に会ってたら、きっと私はそれこそ死にたくなっただろう。


いつも俊彰さんの頭ナデナデに助けられてるな……。


いつか俊彰さんも、彼女にやるようになるんだろうな……。


そうなったら、もう私にはしてくれないよね……。


寂しい……。


ずっと、頭をナデナデしててほしいな……。
って、勝手な事ばっかりだな、私……。


プルプルと頭をふると、明日に備えてお風呂に入る事にした。
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