キミに想いが届くまで。
それは宝物
夏休みが明けて数日後に俺は初めて学校に行った。
目に見える傷は治ったけど、記憶は戻っていない。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
だからこそ自己紹介の時、すごく馴れ馴れしいやつがいて最悪だと思った。
昔の俺を知ってるやつがいる。
親父の話を聞いたから、そいつらが中学2年の夏までの友達だったと分かった。
3年の間、会えていなかったはずなのに嬉しそうに声をかけてきたそいつらに、俺の知らない俺がどれだけ慕われていたかを知る。
その中でも1番気になったのが、ださいきっちりおさげの女。
すぐに分かった。
俺のこと。
いや、記憶を失くす前の俺のことが好きなんだって。
俺を見る瞳が真っ直ぐで、でも俺は見られている気がしない。
そうゆうところがすごいむかついた。