あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
 私の恋はゆっくりとかのレベルではなくスタートから一生動かないのではないかと思っていた。でも、小林さんと付き合いだしてから飛行機も吃驚のスピードで進む。嬉しいと思う反面これでいいのかと思う。小林さんの生活に私が入って行っていいのだろうか?恋人としての日にちも浅いのに今は婚約者となっている。


 二年という月日を離れて過ごして…どうなるか分からないけど、それでも私は小林さんを信じるしかない。でも、だからといって、ベッドを買うというのはまた別の話だと思う。


「私、来月にはフランスに行きますけど、ベッドとか買うのはどうかと思って。私、別にどこでも寝られますから」


 今でこそしてないけど、私は研究所のソファで寝たことも多々ある。だから、別に私はどこでもいい。小林さんの部屋にあるソファはきっと研究所のソファよりも寝心地はいいと思う。


 私のそんな言葉に小林さんは小さな溜め息を零した。


「どこでも寝れるって…。そんなことさせるつもりないから。フランスから帰って来たら結婚するのだから、今買ってもいいと思わない?それに、フランスに行くまでの間、俺に毎晩我慢させるの?」


「寝相悪かったですか?」


 私は何を我慢させていたのだろう?頭に浮かぶのは…寝相?寝言?


 寝ている間に迷惑を掛けていたのかもしれないと思うと、背中に冷たいものが流れる。
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