あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
何日この状態が続くのだろうか?
そう思うくらいに、微かに掴んだものを手繰り寄せるのに時間が掛かっていた。数値は思ったようなものが出ているのに、肝心の製品としての形を成さない。もう嫌と言いたくなるくらいの緊張の中に私はいた。
そんな状態の私が小林さんに会うことなんか出来ずにただ、毎日を研究所と自分のマンションの行き帰りで時間を過ごしていた。会いたいけど、会ってしまうと、現実逃避したくなる。そんな自分が分かっていたからこれでよかったのかもしれない。会うと甘えてしまいそうだった。
自分のマンションの部屋に戻ると思うのは小林さんのこと。時間が時間だから、結局はメールだけど送り合うだけで時間が過ぎていく。研究で疲れた身体で自分の部屋に帰ると考えるのは小林さんのこと。
好きだと思うし、小林さんと会いたいと思う反面、高見主任がくれた期限が近づいているので、そのことを自分で考える時間も欲しかった。研究所ではそんなことをゆっくりと考える時間はない。だから、夜に一人になって、ゆっくりと何度も考える。
それは私にとっては大事なこと。フランス留学のことだった。
何度考えても答えは一緒で、私は小林さんと離れることが出来ない。このまま一緒に居たいと思う気持ちが一番強いし、私はその自分の気持ちを貫くつもりだった。
フランス留学に行くか行かないかを決める期限を明日に控えていた。
そう思うくらいに、微かに掴んだものを手繰り寄せるのに時間が掛かっていた。数値は思ったようなものが出ているのに、肝心の製品としての形を成さない。もう嫌と言いたくなるくらいの緊張の中に私はいた。
そんな状態の私が小林さんに会うことなんか出来ずにただ、毎日を研究所と自分のマンションの行き帰りで時間を過ごしていた。会いたいけど、会ってしまうと、現実逃避したくなる。そんな自分が分かっていたからこれでよかったのかもしれない。会うと甘えてしまいそうだった。
自分のマンションの部屋に戻ると思うのは小林さんのこと。時間が時間だから、結局はメールだけど送り合うだけで時間が過ぎていく。研究で疲れた身体で自分の部屋に帰ると考えるのは小林さんのこと。
好きだと思うし、小林さんと会いたいと思う反面、高見主任がくれた期限が近づいているので、そのことを自分で考える時間も欲しかった。研究所ではそんなことをゆっくりと考える時間はない。だから、夜に一人になって、ゆっくりと何度も考える。
それは私にとっては大事なこと。フランス留学のことだった。
何度考えても答えは一緒で、私は小林さんと離れることが出来ない。このまま一緒に居たいと思う気持ちが一番強いし、私はその自分の気持ちを貫くつもりだった。
フランス留学に行くか行かないかを決める期限を明日に控えていた。