あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
「帰るつもりだったけど、こういうのは女の子二人がいいんじゃないのか?」

 
 私も折戸さんは一緒に食事をしていくものだと思っていたので、帰ろうとする折戸さんに驚いてしまった。空港まで迎えに来てくれて、ここまで送って貰い、荷物も運んで貰い、その上にデリまで食事の買い物と私の冷蔵庫への買い物までして貰って、『はい、さようなら』はないと思っていた。


「翔は私と美羽との食事はしたくないっていうのかしら?」


「二人が良ければ」


「私は大歓迎よ。美羽は?」


「私もです」

「じゃ、決まりね」


 折戸さんは買ってきた袋のうちの二つを玄関の方に持っていく。ワインと水の入った袋とは別だから全部で三つもある。


「折戸さんありがとうございます」


「それはいいよ。でも、帰りに運ぶのは手伝う。とりあえず必要なものだけだから、これだけでは足りないと思うから後から買い足してね」


 一つの袋には野菜がたくさん入っている。二つ目の袋にはベーコンやハムなどとパン。調味料らしきものもあるから、明日からの生活がスムーズに始められそうだった。とりあえず、明日の朝の食事には困らないだろう。


 これを全部選んで買ってきた割には折戸さんの帰宅は早かったのではないだろうか?これの上にデリもだから買い物も手慣れているとしか思えない。


「ありがとうございます。あのいくらでした?きちんと生活に必要なお金は両替してきましたから、今、あります」


「もう貰ったからいいよ」


「え?」
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