あなたと恋の始め方②【シリーズ全完結】
「俺と美羽ちゃんは一応婚約はしているけど、付き合った期間は短いし、無理やり俺が婚約で縛ったという感じでもあるし、フランスって魅力的な人もいるだろうし、折戸さんも一緒に居ただろうし。あ、何言っているんだよ。マジで格好悪すぎる。でも、美羽ちゃんが好きで好きで堪らないから不安になった」


 小林さんの言葉で私は幸せに包まれていくのを感じる。こんなにも幸せで怖いくらい。それでもこれは夢じゃなくて現実で私に優しい温もりをくれる。私の気持ちは全く変わらない。



「嬉しいです。好きだから婚約もしたし、付き合った時間は短いかもしれないけど、私はずっと小林さんの事が好きでしたから、時間は関係ないです」


「美羽」


 私の唇から零れたのは本音。私の気持ちが自然に零れ落ちる。私のことを思ってくれる小林さんの気持ちが嬉しい。確かに付き合った時間も短い。でも、時間ではないと思う。


「小林さんが私のことを好きでいてくれて本当に嬉しいです。私だけが夢中で泣きそうなくらいに嬉しいのかと思っていましたが、一緒で嬉しいです」


 小林さんはもう一度私の身体をキュッと抱き寄せると耳元で囁いた。優しい吐息混じりの声にまた胸がきゅんと鳴った。


「美羽。好きだよ」


「私も小林さんが好き。会いにきてくれてありがとうございます」


 私と小林さんはメトロに乗ってフランス支社に行くことにした。そして、これからの事を確認だけすれば、一緒に時間を過ごせると思った。
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