俺様御曹司と蜜恋契約



それからあっという間に4週間が経って、骨折から完治した母親が元気に食堂の仕事に復帰した。

これでまたいつものように父親と母親の2人で食堂の仕事をしていけるので、役目を終えた私は今日から定時通りの仕事に戻ることにした。

「ご配慮いただきありがとうございました」

朝一番に穂高部長のデスクへ向かい頭を下げる。

「お母さん歩けるようになったの?」

「はい。もうすっかり元気で、なんだか骨折をする前よりもパワフルに動き回っています」

「それはよかった」

にっこりと穂高部長が笑いかけてくれる。

「今日からまたいつも通りの勤務時間に戻ります」

もう一度頭を下げると、私は自分のデスクへ戻った。

「ふぅ……」

よし。今日からまた気持ちも新たに頑張ろう。

そう心を新たにした私はパソコンの起動ボタンを押して仕事を始めた。

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