俺様御曹司と蜜恋契約
「ますますよく分からないわね…」
腕組をしながら持田さんがぽつりと言葉をこぼすと真剣な表情で私を見つめる。
「ねぇ、もしかして本気で付き合ってるの?」
「へ?」
「花って葉山社長の本命なの?」
「えっ?私がですか?」
驚いて思わず大きな声が出てしまい慌てて手で口をおさえた。
付き合っていないってさっき言ったばかりなのにどうして話がそこまで飛ぶんだろう。本命なんてありえない。
「だってあの葉山社長がだよ?本社の女性社員との関係は一夜だけで終わらせるって噂の人なのに花とは何回も会って体の関係もまだないなんておかしくない?」
「それは…」
私が葉山社長のまわりにいる他の女性たちとは違うから。私は取引で付き合わされていて、からかわれて遊ばれているだけだから。
「2人がどういうふうに出会ったのか、どういう関係なのかは知らないけど…。もしかして葉山社長、本気で花のことが好きなのかも」
「えぇ!?」
持田さんが何気なく呟いた言葉に私はぎょっと目を開いた。だからどうしていきなりそんな話になるんだろう。
「本当にそういうのじゃないんです。私が葉山社長と一緒にいる理由は」
「じゃあどんな理由?」
「えっと…すみません。言えません」
私は口をつぐんだ。
葉山社長が私に本気?
絶対にありえない。
それに葉山社長は言っていた。
まわりに素敵な女性がたくさんいるはずなのに、私に『自分の女になれ』という取引を持ち掛けたのは私が彼のまわりにはいないタイプの女性だったから。私をからかってその反応を見て楽しんでいるだけ。それ以外の感情なんて絶対にない。
そもそも本気の相手を夜の街に置き去りにして他の女性とどこかへ行ったりなんてしない。
と、金曜日の夜のことを思い出してまた少しだけ腹が立ってしまう。
そういえば使わなかったタクシー代を返さないといけないのに葉山社長には会いたくない…。
腕組をしながら持田さんがぽつりと言葉をこぼすと真剣な表情で私を見つめる。
「ねぇ、もしかして本気で付き合ってるの?」
「へ?」
「花って葉山社長の本命なの?」
「えっ?私がですか?」
驚いて思わず大きな声が出てしまい慌てて手で口をおさえた。
付き合っていないってさっき言ったばかりなのにどうして話がそこまで飛ぶんだろう。本命なんてありえない。
「だってあの葉山社長がだよ?本社の女性社員との関係は一夜だけで終わらせるって噂の人なのに花とは何回も会って体の関係もまだないなんておかしくない?」
「それは…」
私が葉山社長のまわりにいる他の女性たちとは違うから。私は取引で付き合わされていて、からかわれて遊ばれているだけだから。
「2人がどういうふうに出会ったのか、どういう関係なのかは知らないけど…。もしかして葉山社長、本気で花のことが好きなのかも」
「えぇ!?」
持田さんが何気なく呟いた言葉に私はぎょっと目を開いた。だからどうしていきなりそんな話になるんだろう。
「本当にそういうのじゃないんです。私が葉山社長と一緒にいる理由は」
「じゃあどんな理由?」
「えっと…すみません。言えません」
私は口をつぐんだ。
葉山社長が私に本気?
絶対にありえない。
それに葉山社長は言っていた。
まわりに素敵な女性がたくさんいるはずなのに、私に『自分の女になれ』という取引を持ち掛けたのは私が彼のまわりにはいないタイプの女性だったから。私をからかってその反応を見て楽しんでいるだけ。それ以外の感情なんて絶対にない。
そもそも本気の相手を夜の街に置き去りにして他の女性とどこかへ行ったりなんてしない。
と、金曜日の夜のことを思い出してまた少しだけ腹が立ってしまう。
そういえば使わなかったタクシー代を返さないといけないのに葉山社長には会いたくない…。