letter〜この出会いは運命〜


「夜美ちゃんー!」





夜美ちゃんの気持ちが嬉しくて私は夜美ちゃんに抱きついた。




この!可愛いヤツめ!




「紫月の気持ちも分からなくも無いけど俺女の子は好きだけど、俺は見た目によらず一途なの。」






と拗ねたように言って抱き上げた。




それもお姫様抱っこ・・・・・。




お姫様抱っこなんて初めて!




「ちょっと、新地くん!下ろして!」



人見てるし!




私は恥ずかしくて新地くんの肩を叩いた






それを見ていた夜美ちゃんは




「このラブラブカップルを毎日見ないといけないなんて先が思いやられるわ」




と静かに呟いた・・・・・





校門の前に着くと女の子や男の子がこっちを見ている。



流石にここまで来ては下ろしてくれた。




うわぁ……。こんなに見られるのは初めてだ……。




女の子は私を睨み、男の子は新地君を睨んでいる不思議な状況。




そんな中から1人の男の子が寄ってきた。



その男の子に新地君はすかさず手を上げて挨拶をした。



「鏡夜!おはよう!」




'鏡夜'と呼ばれた男の子は茶髪で眼鏡を掛けていた。




制服は、ばっちり着崩してる。ネクタイは緩く結んでいてシャツはボタン空いてるしブレザーは腰に縛っている。チラチラとおへそが見える。


朝なのに何でそんな格好なんだろ?最近のはやり?



「あぁ。で、それが碧泉の女?」




鏡夜君は眼鏡をクイッと上げながら聞く姿はまさに新地君と同じくらいのイケメン!




そして何より、




い、イケボだー!



「てか親友に挨拶くらいしろよ。そう、桜井 和歌D組だ。」




その時、夜美ちゃんは何故か鏡夜君を睨む。




「よ、夜美ちゃん?どうしたの?」



と小声で聞くと



「あいつ、新地君と同じ匂いがする。というかあいつも私達と同じ中学から入った人だわ。」



えっ!知らなかった……。



「まぁでも親友みたいだし、同じ匂いは当たり前じゃない?」




「そういうのじゃ無くてね……?」



そんなことを話していると突然鏡夜君はどんどん近づいてくる。




気づいたら私の顔の前に鏡夜君の顔があった。




「ふーん……。ココ一緒に入った子だね。ずっと見てたから知ってる。近くで見ると普通に美少女じゃん……。食っていい??」



び、美少女?




あと、最後に何か聞いちゃいけないものを聞いた気がする。




夜美ちゃんは「やっぱり」と言う顔をしてる。




「絶対やらねぇ……。つうかお前朝なのに情事の後だろうが……。」



じょ、情事ぃーー!?




「和歌、あのふたりは女の子で遊んでるのを知ってるでしょ?噂は聞いたことあるでしょう……?」




夜美ちゃんは「はぁ」とため息をつきながら私に教える。




鏡夜君は私の耳に唇がつきそうなほど顔を近づけて囁く。


「中学から高校に上がって凄く大人っぽくなったね?碧泉に飽きたらおいで?何時でも相手してあげる。」



鏡夜君は私の耳を噛んでから歩いていった。


























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