専務と心中!
「ふふっ。ぐっちーも、既婚者だけど家庭が破綻してるから、立候補するんだ。」
ニヤニヤと中沢さんが言った。
……は?
立候補?
何に?
……まさか……私?
専務は中沢さんの言葉に真っ赤になった。
……乙女だ……このヒト、やっぱり乙女だ。
え?
でもこの照れっぷり。
もしかして、専務……私のことを?
本当に?
「……中沢、確信犯だろ?……まぁ、いいよ。便乗させてもらう。布居さん。いや、にほちゃん。」
開き直った専務は、私の手をとった。
……さすがに、びっくりした。
何で!?
意味がわからない!
鼓動がおかしい!
口から心臓が出てきそう。
「あの……専務?」
やばい。
ついさっきまで、会話すらしたことなかった遠い存在だったヒト。
……てか、会社では遠巻きに……半笑いで見てた存在。
なのに、鼻息の荒いおっさんのはずの専務に、ドキドキしてる。
てか、専務の緊張とドキドキが、うつってしまったみたい。
これは……いつもの、流されてしまうコースか?
いやいやいや。
二股、三股に抵抗はないけど、不倫は嫌だ。
自己責任の自由恋愛とは一線を画すもん。
「ほら、締め切った。選手が来る。ぐっちー、布居さんから離れて。水島くんが見たら、脚が鈍るから!」
中沢さんがそう言って、金網に張り付いた。
……自分が焚き付けたくせに、水を差すんだ。
何てヒトだ。
呆れたけど、専務は渋々私を手放した。
ホッとした。
でも、拍子抜けもした。
ほんの少しだけ、残念な気分?
……怖い。
私って、ほんっと……ほだされやすいんだわ……。
レースが始まった。
今日の最終レースに出走する選手は、何着になっても、必ず明日は準決勝に進めるので比較的気楽なレース……のはずなのだが……。
「何か、南関ライン、不穏な動きしてません?」
師匠を連れて逃げるつもりの薫に蓋をするのなら、わかる。
でも、あの位置は、泉さんにかぶってないか?
「あ~……脚見せでも、ちょっと気になったけど、競(せ)りとはコメントしてなかったんだけどねえ。」
中沢さんの言葉を受けて、専務が予想紙に目を落とす。
「コメントは、自力自在、だって。」
つまり、何でもありってことか。
てか!
特選で地元選手に競る!?
しかも、師弟ラインなのに!
ニヤニヤと中沢さんが言った。
……は?
立候補?
何に?
……まさか……私?
専務は中沢さんの言葉に真っ赤になった。
……乙女だ……このヒト、やっぱり乙女だ。
え?
でもこの照れっぷり。
もしかして、専務……私のことを?
本当に?
「……中沢、確信犯だろ?……まぁ、いいよ。便乗させてもらう。布居さん。いや、にほちゃん。」
開き直った専務は、私の手をとった。
……さすがに、びっくりした。
何で!?
意味がわからない!
鼓動がおかしい!
口から心臓が出てきそう。
「あの……専務?」
やばい。
ついさっきまで、会話すらしたことなかった遠い存在だったヒト。
……てか、会社では遠巻きに……半笑いで見てた存在。
なのに、鼻息の荒いおっさんのはずの専務に、ドキドキしてる。
てか、専務の緊張とドキドキが、うつってしまったみたい。
これは……いつもの、流されてしまうコースか?
いやいやいや。
二股、三股に抵抗はないけど、不倫は嫌だ。
自己責任の自由恋愛とは一線を画すもん。
「ほら、締め切った。選手が来る。ぐっちー、布居さんから離れて。水島くんが見たら、脚が鈍るから!」
中沢さんがそう言って、金網に張り付いた。
……自分が焚き付けたくせに、水を差すんだ。
何てヒトだ。
呆れたけど、専務は渋々私を手放した。
ホッとした。
でも、拍子抜けもした。
ほんの少しだけ、残念な気分?
……怖い。
私って、ほんっと……ほだされやすいんだわ……。
レースが始まった。
今日の最終レースに出走する選手は、何着になっても、必ず明日は準決勝に進めるので比較的気楽なレース……のはずなのだが……。
「何か、南関ライン、不穏な動きしてません?」
師匠を連れて逃げるつもりの薫に蓋をするのなら、わかる。
でも、あの位置は、泉さんにかぶってないか?
「あ~……脚見せでも、ちょっと気になったけど、競(せ)りとはコメントしてなかったんだけどねえ。」
中沢さんの言葉を受けて、専務が予想紙に目を落とす。
「コメントは、自力自在、だって。」
つまり、何でもありってことか。
てか!
特選で地元選手に競る!?
しかも、師弟ラインなのに!